- フリーランスは自由だ!
- スーツや満員電車とは無縁だ!
- これからはフリーランスの時代だ!
こういった、憧れのイメージで語られることが多い「フリーランサー」。
しかし、本当に「フリーランス」はイメージ通りキラキラしてて、自由で、気ままなのでしょうか。
かく言う僕もアルバイトのレベルですが、フリーランス的な活動をしています。
(まだ全く食えるレベルじゃありませんが…。)
しかし「フリーランス」に対して、上記のようなキラキラしたイメージが先行している事に疑問を抱いているのです。
そこで今回は、「縛られたくないからフリーランスになりてぇなぁ」とか「特にスキルが無いけど、新卒でフリーランスになりてぇなぁ」などと考えている方に向けた内容となっています。
そもそも:「フリー」と「会社員」を区別するのがオカシイ
フリーランスか会社員か、というのは立場の違いだけで、本当に重要なのはそこではないのです。
「職業道楽」と「ワークアズライフ」
さて、最近は「老後2,000万円問題」や「年金オワコン問題」など、非常にインパクトの強い問題が出てきています。
これに対してSNSなどでは、
- 死ぬまで働けってか!
- 老後の悠々自適な生活なんでマボロシだったんだ…
もぉマヂ無理…リスカしょ…。
などという、不安の声が出ています。
こういった不安な気持ちは分かるのですが、こんな時こそ本多静六さんの著書「私の財産告白」をオススメしたい。
「私の財産告白」のとある場面でお年寄りが登場するのですが、このお年寄りはリタイア後も農業に精を出していました。
それを見た家族が、「リタイアしたのに、なんでわざわざ辛い労働をしているの?」と尋ねたところ、
私にとって汗を流し、田畑を耕し、仕事をすることはこれ以上ない楽しみである。
君たちは、私から道楽を奪おうというのか。
と、(若干キレ気味に)返答したというのです。
これが「職業道楽」の姿だといいます。
最近だとメディアアーティストの落合陽一さんが「ワークアズライフ」という概念を提唱していましたが、これはつまり、現代版の「職業道楽」なのでしょう。
また、「私の財産告白」にはこんなことも書かれています。
私(本田静六さん)の体験によれば、人生の最大幸福は職業の道楽化にある。富も、名誉も、美衣食住も。職業道楽の愉快さには比すべくもない。
職業を道楽化する方法はただ1つ、勉強に存する。
少しその仕事に打ち込んで勉強しつづけさえすれば、必ずそこに趣味を生じ、熱意を生み、職業の道楽化を実現することができる。
それは私の今日まで体験してきたところでも全く明らかである。
参考:「私の財産告白」本多静六
とまぁかなりストイックな内容ですが、ここまで言い切ってる人がいるのです。
つまり、道楽と感じられる仕事をするのが重要なのであって、フリーになるか会社員になるかは、本質ではないのです。
「サラリーマンでは豊かになれませんよ」とか言う人
さてみなさん、SNSでこういう事を言っている「自称インフルエンサー」をよく見かけませんか?(笑)
いや、もちろん彼らの言いたいことは分かるのですよ。
自分のビジネスを持ったほうが楽しいし学びがあるし、それこそ「職業道楽」の実現への道なのかもしれません。
かくいう僕も、「ビジネス」と呼ぶと違和感があるレベルで小さなビジネスをセコセコとやっていますし。
しかしここで注意したいのが、そういったインフルエンサーの多くが自社製品、つまり「商品」を持っている点です。
つまり、インフルエンサーたちは「個人ビジネスをやろうぜ!」みたいな風潮を作り出し、その後に
個人ビジネスのための情報をウン万円で買わない?
などと持ちかける。
誤解が無きように言っておくとこれは悪いことではなく、ファッションの流行と同じで、ファッションリーダー達が流行を作り、服が売れる構造と同じです。
まぁインフルエンサーたちを全て疑って掛かる必要はありませんが、とはいえそういったバイアスが存在している、という点だけは知っておいたほうが良いでしょう。
そういったバイアスを認識した上で、自分だけの判断を下すことが重要であって、
小手先の「自由」を求めて、言われるがままホイホイ大学を辞めたりバイトを辞めたりするのは、まさにインフルエンサーたちの「思うツボ」そして「養分」なのです。
最後に:”自由を求める”という不自由
↓僕がつぶやいたツイート↓
自由とは自分の思考の域を出ない事だから、新しい発見もあまり期待できない。
— とまりりっくす (@toma07_15) July 18, 2019
って考えると、自由自由と言ってる人ほど不自由である可能性が高いのかもしれないですよねぇ。。。
自由とは自分の思考の域を出ない事だから、新しい発見もあまり期待できない。
って考えると、自由自由と言ってる人ほど不自由である可能性が高いのかもしれないですよねぇ。。。
これは「メタ思考トレーニング」という本に出てきた言葉を参考にしています。
なるほどなぁと。
つまり旅行で例えるなら、自由旅行かパッケージツアーか。
自由旅行はその名の通り自由度が高いけど、自分の行きたいと思う場所にしか行かない。
つまり新しい発見があまり期待できない。
一方でパッケージツアーでは、自由旅行では絶対に行かないような場所に行くことになる。
もしかすると、自由旅行では無かったような新しい発見があるかもしれない。
つまり、「自由という概念こそ、自分を不自由にしているのかもしれない」という事なのです。
そう考えると、自由のみを求めることにあまり意味は無い、とも考える事ができます。
最後に、本田静六さんの言葉をもう一度。
人生の最大幸福は職業の道楽化にある。富も、名誉も、美衣食住も。職業道楽の愉快さには比すべくもない。
職業を道楽化する方法はただ1つ、勉強に存する。
少しその仕事に打ち込んで勉強しつづけさえすれば、必ずそこに趣味を生じ、熱意を生み、職業の道楽化を実現することができる。
それは私の今日まで体験してきたところでも全く明らかである。
参考:「私の財産告白」本多静六
ということで今回は、僭越ながら「フリーランス」に対する、ある意味での誤解を解くべく、執筆いたしました。
記事は以上です。ありがとうございました。
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