「プログラミング初心者は、まずprogateでHTMLから勉強しましょう!」という呟きが連日連夜流れてくるTwitter界隈で、僕は先日以下のようなtweetを投下しました。
プログラミング勉強したいと思ってる全ての社会人へ僭越ながらお伝えしたいのが、下手にpythonとかJavaやるよりVBAから勉強したほうが良いという事ですね。
— いとう (@toma07_15) January 15, 2022
今やってる業務が効率化できるという具体的なメリットもあるし、環境構築も要りませんし、仮に挫折しても何も失わないし、オススメです
プログラミング勉強したいと思ってる全ての社会人へ僭越ながらお伝えしたいのが、下手にpythonとかJavaやるよりVBAから勉強したほうが良いという事ですね。
今やってる業務が効率化できるという具体的なメリットもあるし、環境構築も要りませんし、仮に挫折しても何も失わないし、オススメです
今回言いたいことはほぼ上記のツイートに集約されているのですが、以下でもう少し深掘って説明していきます。
初心者がHTMLではなくVBAを勉強すべき理由
最初に:VBAとは?
簡単に言うと、Excelの作業を自動化させ、業務を大幅に短縮できるものです。
Excelの「開発」タブ→「Visual Basic」をクリックするだけで、もう「コーディングしてください」と言わんばかりの開発環境を開くことができるお手軽さも魅力ですね。
VBAをちょっと覚えるだけで、今まで1時間くらい掛かっていたExcel業務が5秒くらいで終わる、という事もザラにあり、一部では「VBAができない人の立場が無くなる」という理由で忌み嫌われているとさえ言われている破壊的スキルです。
例えば任意のセルに何か特定の値を入力したり、コピペ作業の繰り返しだったり、「もし〇〇という条件のときは、▲▲のように動かす」なんて高度な事だって、ぜんぶ自動でできるようになります。
ちなみに:VBAではなく「GAS」でもOKです。
「ウチはExcelじゃなくてGoogleスプレッドシートを使ってるよ!」という企業も増えていると思いますが、そんな方は「Google Apps Script」、略して「GAS」もオススメです。要はGoogle版VBAみたいなもので、JavaScriptという言語がベースになっています。
【GASコピペでOK】スプレッドシートで在庫管理!一定数下回ったらslackに通知する経験談:プログラミングに挫折した筆者はVBAに救われた
ちょっとここで自分語りですが、筆者はプログラミングに挫折した経験があります。
当時はprogateとかで、HTMLやcss、JavaScriptといった言語を、それなりの時間を掛けて勉強していました。
ところが、「結局プログラミングってなんなんだ?勉強するメリットが無いじゃないか…」と、勉強に対するリターンもなければ、勉強した知識を活かせる場面もないと感じ、不完全燃焼で終わってしまいました。
ところが、
いとう
と感じ、一念発起してVBAを勉強したところ、確かなスキルとして自分の財産とすることができました。
このように、一度は挫折したプログラミングを習得するキッカケとなったのは、VBAが以下のような特徴・メリットをもっているからだと感じています。
VBAを勉強する5つのメリット
- どの会社でもスキルが活かせる
- 待遇が上がったり、社員から感謝されたりする
- 無料だし、「環境構築」が不要なのですぐ開始できる
- Excelは身近なので親しみやすい
- シンプルかつ、プログラムの基礎を学べる
ひとつずつ説明していきます。
1. どの会社でもスキルが活かせる
多くの会社では仕事にExcelを使っているかと思います。
そのため、一度VBAについての知識さえつけてしまえば、どこの会社でも通用する強力なポータブルスキルが手に入るという事になります。
さらに、本格的にプログラマやエンジニアになりたいと考えている人は、VBAを踏み台にさらに勉強を続ければいいですし、逆に「あんまりプログラミング向いてないな」と感じても今の仕事では使えるので、挫折しようがしまいがデメリットを被ることはほぼ無いと言えます。
2. 待遇が上がったり、社員から感謝されたりする
基本的に、VBAのスキルがある人は重宝されます。そのためスキルが付くだけでなく、給与や待遇が上がることも期待できます。つまり、仕事が楽になって周りからも感謝されお金も貰えるといったチート状態になれるという訳ですね。
企業でGASやVBAを使うと、圧倒的に楽できるしスキルが付くし感謝もされるし給与も上がるという、まさに圧倒的チート状態になりますね…
— いとう (@toma07_15) January 19, 2022
3. 無料だし、「環境構築」が不要なのですぐ開始できる
VBAはExcelが使える環境であれば無条件で使うことができます。
下記の5ステップですぐ開発ができるので、2分くらいで準備完了します。
- Excelを開く
- 「ファイル」タブをクリック
- 「オプション」をクリック
- 「リボンのユーザー設定」をクリック
- 「開発」にチェックを入れる
一方、通常のプログラム(それこそpythonなど)は、いわゆる「環境構築」といって、プログラムの開発環境や実行環境を作るために、色んなソフトウェアを色んなところからダウンロードして、ググりながら設定するみたいな手間が発生します。(筆者は2時間くらい掛かってました)
頑張って環境構築が終わった頃にはもうやる気もなくなってた、みたいな事になってしまうと、何も意味がなくなってしまいますからね…。
4. Excelは身近なので親しみやすい
身近であることはかなり重要です。理由は単純で、「イメージが湧きやすく、夢中になりやすいから」です。
さらに「Excelでこんなことが出来たら、きっと自分は楽に仕事できるし給料も上がるだろうし、どこに転職しても間違いなく活かせるぞ!」という具体的なメリットを感じやすく、学習のモチベーションを保ちやすいです。
そういった意味で、VBAは非常に学習しやすいプログラミング言語だと言えます。
また、プログラミングについて語っている本やサイトを見てみると「自分で考えて作らないと身に付きませんよ」みたいな事を平気で言い放ってくるのですが、初学者としては
「そもそも作りたいモノなんて分からねぇよ!」
というのが正直なところだと思います。
ところがExcelなら、「あんなことできないかな、こんな事できないかな」と、初学者でも自発的にアイディアが浮かびやすいので、「自分で考えて作る」というのが意図せず出来てしまうというのも魅力です。
5. シンプルかつ、プログラムの基礎を学べる
VBAは比較的やさしい言語だと言われていますので、基礎固めにはもってこいです。
そして、ひとつの言語さえ習得してしまえば、他のプログラミング言語の学習もスムーズに行うことができます。
(筆者はVBAの次の段階として「Google Apps Script」という言語を学習しましたが、参考書いらずでスムーズに学習ができました。)
「シンプル」という点で言えば、今流行りのPythonでも良いじゃないか、という声も聞こえてきそうですが、やはり親しみやすさや勉強のしやすさ、実務への活かしやすさなど総合的に考えると、初学者へのオススメ度はVBAに軍配が上がると思います。
逆にVBAを勉強するデメリットはないの?
1点注意点を挙げるとするなら、VBAは今流行りの「WEB系」と呼ばれる言語ではないという点です。
そもそも「VBA」は、Microsoftが開発した、office系製品に特化したプログラミング言語です。言い換えると、office系製品を使わないのであれば、VBAの出番は無いという事になります。
(とはいえVBAのエッセンスは他の様々な言語に活かせるので、そこまで神経質になる必要はないですが、念のための補足でした。)
筆者が考える、初学者がHTMLを勉強するデメリット
さて、「初学者がHTMLを勉強するデメリット」について考えてみました。
あくまで筆者の意見でしかないのですが、デメリットとしては「HTMLを勉強しても、WEB制作の仕事でもしない限り知識を活かせる場面が少ない」という点です。
HTMLで「こんにちは」とか文字列を出力して、それをcssでフォントカラーを赤くしたりしている時の「あれ…俺なんのためにこんな事やってんだろ」感は異常です。
別に普段仕事していて
いとう
なんて思わないワケです。つまり、いちばん最初にHTMLから学習する必要性や合理的理由はあまり無いのです。
ですので、せっかく勉強するなら、VBAのように普段の仕事に確実に活かせるプログラミングの知識を付けた方が良いんじゃないかなと思います。
HTMLとか勉強してたときは、果のない砂漠に一人っきりのような孤独感や途方のなさしか感じなかったけど、VBAなりGASを勉強すると、そもそも攻略対象(Excel)ありきなのですごい楽しいんですよね。
— いとう (@toma07_15) January 18, 2022
とはいえ、現時点で「HTMLでこんな事をやりたい!」という具体的な意思があるのならHTMLから勉強すべきだと思います。
(あくまでここでVBAを推しているのは、「これをやってみたい!」というゴールが見えやすく、目標設定しやすいという理由からです。)
初心者でもOK!おすすめのVBA勉強法
さて、VBAの勉強方法についてお伝えしていきます。
結論から言うと、「入社一年目からのExcel VBA」という本で勉強されるのが一番オススメかと思います。
そしてこちらの本は、プログラミング学習で一度は挫折した筆者を救ってくれた救世主でもあります。
本当に1つ1つ丁寧に解説が付いており、「絶対に挫折させない!」という著者の強い意志さえ感じるような内容です。
これを1冊やり終えるころには、自分でググってVBAを組むくらいの基礎力は付きます。この「自分でググって自分で作る」というのがプログラミング学習では激烈に重要でして、逆に一度この状態にさえなってしまえば、あとは勝手に自分で作りながら勉強ができるようになります。
自転車で例えるなら、補助輪が取れたような状態ですね。上記の本を一通り勉強すれば、補助輪が取れて自走できる状態にはなれるかと思います。
補助輪が取れたら、あとは自分でペダルを漕ぐだけですよね。
でも残念なことに、プログラミング学習においては「補助輪が取れずに終わってしまう」という人がかなり多いように思います。
それだけ、上記のような「自走できる状態にしてくれる」という本は非常に貴重なのです。上記の本は2000円くらいですが、筆者にとっては人生で最もコスパが良かった買い物の一つになりましたね(激推し)
終わりに
最近は「プログラミングを勉強すべき」みたいな風潮(”プロハラ”と勝手に呼んでいます)があり、実際にプロハラを受けたことがなくても「プログラミングを勉強してみようかな」と考えるようになった大人は爆増したことでしょう。
筆者もその一人で、3年ほどゆる~くprogateとかでHTMLやcss、J.Sといったものを勉強していましたが、実務で活かせるようなスキルは何一つ得られませんでした。
そんな筆者に「自分の実現したいことをプログラミングで実現できる」「プログラミングを学べば具体的なメリットがある」という事を強烈に教えてくれたのが「VBA」でした。
もし「プログラミングに興味があるけど、いまいちハマれそうにない」と悩んでいたら、VBAにぜひ触れてみて下さい。それがみなさんの人生を好転する出会いになる事を心から願っています。
それでは今回は以上です。
ありがとうございましたー
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